「こんな時間に連絡したら、重いかな」
「私ばっかり連絡してて、必死に見えないかな」
「また返信なかったら、どうしよう…」
──そんなふうに、スマホを握りしめたまま指が止まってしまったこと、ありませんか?
本当は「声が聞きたい」「話したい」って思ってるのに、それを伝えることが、“迷惑”だと思ってしまう。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
あなたがいま恐れている「重い」って、本当に“相手の気持ち”ですか?
それとも、“自分が勝手に決めつけた前提”じゃないですか?
「弱さを見せない私」は、本当に強かったのか?
感情を抑えて、聞きたいことを飲み込んで、「大丈夫だよ」って笑ってきたあなたは、きっとすごく頑張ってきたんだと思う。
でもね、その“強さ”って、本当に必要だったのかな?
もしかするとそれは、「嫌われないように」「捨てられないように」
必死に“壊れない恋”を保つための、防衛本能だったのかもしれません。
「言わなきゃ嫌われない」は勘違い
たとえ話をするなら、あなたの恋は“ガスの元栓を閉じたまま料理してる”ようなものなんです。
火がつかないように、自分で安全装置をかけてるのに、「どうしてこの恋は温まらないんだろう?」って悩んでいる。
火をつけるには、まずガスを開けること。
恋も同じで、心を動かすには、“感情”を出していいんです。
「いい子」になって、愛されなかった経験
思い出してみてください。
- 相手に嫌われたくなくて、連絡の頻度を控えたこと
- 「これ言ったら面倒って思われるかも」と、本音を飲み込んだこと
- 怒らせたくなくて、素直に聞けなかったこと
一見“いい子”に見えるその態度が、実は“近づかないでね”っていう無意識のバリアになっていたこともあるんです。
その結果、
「なぜか心の距離が縮まらない」
「安心したいのに、いつも不安」
そんな恋になっていなかったでしょうか。
「重くなるのが怖い」は、本音のすり替え
「重いと思われたら嫌だ」「うざいって思われたら終わりかも」
そうやって、自分の中に浮かんだ感情を押し込めてきた。
でもそれって、本当の理由なんでしょうか?
実はその奥に、「ちゃんと向き合ってもらえなかったら傷つくから」っていう“拒絶される怖さ”が隠れていたりするんですよね。
つまり、“重くなるのが怖い”んじゃなくて、「本気の気持ちを出したのにスルーされたときのダメージが怖い」んです。
「本音=めんどくさい」は誰の価値観?
たとえば──
あなたが「寂しい」って感じたとき、それを伝えるよりも先にこう思いませんか?
- 「でも言ったら面倒って思われるかも」
- 「こんなことで不機嫌になってると思われたら恥ずかしい」
- 「もっと余裕のある女でいなきゃ」
……これ、どこから来た価値観なんでしょう。
小さい頃、「我慢できて偉いね」って褒められて育った人ほど、“感情を出さない=良いこと”というルールを内側に抱えています。
そして恋愛になると、そのルールがさらに強化される。
「察してくれるのが理想の彼氏」
「言わなくても気づいてくれる人こそ運命」
そんなファンタジーにしがみついて、自分の感情を表現するチャンスを、知らず知らずのうちに逃してることもあるんです。
でもね。“言わなくても分かってくれる人”って、実は「感情表現が苦手な人の逃げ道」だったりもする。
本当はちゃんと、「私は今こう感じてる」って言っていいし、それが“面倒”なんて、誰が決めたんですか?
本音を出すことは、“甘える”ことじゃない
「本音を言ったら重いと思われるかも」
「素直に言ったら、依存してるって思われそう」
そんなふうに感じてしまうあなたへ。
でも、“本音を見せること”と“甘えること”って、まったく別のものなんです。
むしろ、自分の気持ちにちゃんと向き合って、それを「私はこう感じてる」と伝えることこそが、信頼の証。
感情を伝えることは、“依存”ではなく、“責任ある表現”です。
「本音を見せる」って、こういうことだった
ある相談者さんから届いた話をお借りします。
今では彼から溺愛されるようになった人ですが、彼女にも、「寂しい」「会いたい」って言えなかった時期がありました。
“自立してる女”でいたくて、“感情を見せたら負け”だと思って、強がって、笑って、何でも「平気だよ」って言ってきた。
でもある日、どうしてもガマンできなくて、泣きながら彼に言いました。
「本当は、すごく寂しかった。なんで私ばっかりって思ってたし、連絡待ってる時間、すごく不安だった」って。
そしたら彼は驚いた顔をして、こう言ってくれたそうです。
「なんで言ってくれなかったの?俺はちゃんと、そういう気持ちも受け止めたいって思ってるよ」って。
──正直、拍子抜けしたと言ってました。
「こんなこと言ったら面倒がられる」って思ってたのは、全部、私の思い込みだったんです。
それからの私たちは、むしろ前よりも心の距離が近くなった気がします。
いかがだったでしょうか。予想していた反応とは全然違った。恋愛ではこういうことは多々あります。
そして本音を見せるって、重くなるどころか、むしろ関係を“軽やか”にする効果があるんですよ。
「素直になる」って、自分の味方でいること
「感情を出したら面倒な女に見られる」
「本音を言うなんて、恥ずかしい」
そうやって、自分の気持ちを“黙らせるクセ”がついていませんか?
でもね、誰かに素直になる前に大事なのは、まず自分が、自分の感情を否定しないことなんです。
「私はそう感じてる」でいい
たとえ話をひとつしましょうか。
あなたの感情って、冷蔵庫の奥にしまったプリンみたいなものなんですよ。
食べたかったのに「あとでいいや」って、しまい込んで…
気づいたら、賞味期限が切れてて、苦くなってる。
でもね、それって“プリンが悪い”わけじゃない。
ちゃんと出して、スプーンを入れてみたら、
「あれ? 思ってたより優しい味だった」って気づくかもしれないんです。
感情も同じ。
「こんなこと感じちゃダメ」
「もっと大人にならなきゃ」
って自分に言い聞かせるよりも、「私はこう感じてるんだな」って、まず受け止めるところから始めてみてほしいんです。
“素直になる”って、相手に全てをさらけ出すことじゃない。
まずは、自分の中で起きていることに正直になること。
それだけで、心の緊張って少しずつほどけていきます。
まとめ|「重い女」じゃなくて、「本当の私」で愛されたい
「重く思われたくない」って思う気持ち、すごくよく分かります。
でもその裏には、
- 「嫌われたくない」
- 「迷惑だと思われたくない」
- 「本音を出して壊れるくらいなら、出さないほうがマシ」
──そんな防衛心があるんですよね。
でもね、本当に大切にされる恋って、“無理して強くなったあなた”じゃなくて、「本当のあなた」ごと愛されることなんです。
感情を出すのは、めんどくさいことじゃない。
むしろ、信頼しているからこそできることです。
「こんなこと言ったら重いかな」
「また私から連絡したら、ウザいかな」
そんなふうに悩んだときは、こう問いかけてみてください。
「私は、何を我慢してまで愛されたいの?」って。
がんばって“いい子”を演じてまで続ける恋に、あなたの心はちゃんと満たされていますか?
あなたは、「いい子」を演じて誰に愛されようとしてますか?